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銀の働き部屋

管理人銀河の、日記兼テキストサイトです。取り扱うジャンルは主にヤングガンガン連載のWORKING!!になると思います。最近は東方の霖之助小説を書くのにも夢中。どうかよろしくお願いします。リンクはフリーです。感想は常に受付中です!もらえたら泣いて喜びます

月光の下で 小鳥遊×伊波

 本日は短いですが小説を書いたので載せたいと思います。
 小鳥遊×伊波です。タイトルは『月光の下で』です。ナムカプ風に「つきのした」と読んでもらえると嬉しいです。甘さ控えめです。短いし大したオチもありません。
 そんなのでもよろしければ、どうぞー。












 ・・・寒い。

 小鳥遊宗太は、バイト先のワグナリアから家まで帰る途中、心底そう感じた。
 雪は道の端に・・・正にてんこもり、という表現が正しいのではないかというほどに積み重なっており、道もところどころが凍りつき、注意して歩かなければ非常に危険と思われる。
 日はすでにすっかりと暮れている。空はまだやや白んでいるが寒さは目に見えるかのように増していく。
 そして先ほども感じた通り・・・この凍てつく風。一応厚着はしているが、顔に直接吹きつけて来る風に対抗する手段を小鳥遊は持ち合わせていない。なんと人間というものは弱い生き物だ、と小鳥遊は嘆く。

「今日は寒いね、小鳥遊君」

 その小鳥遊の隣を歩いている、小鳥遊よりも頭一つ分ほど背が低い少女は伊波まひる。男性恐怖症を克服するために、バイト先からいつも小鳥遊と一緒に帰っている。
 しかし、隣に並んでいるといっても距離は最低でも1mほど開いており、仲むつまじいカップルにはとても見えない。・・・当人達がお互いをどのように思っているのかは分からないが。

「そうですね。流石は北海道。流石二月です」

「朝ニュースで今日は冷えるっては聞いていたけど・・・ちょっと凄いね」

 小鳥遊が伊波の顔を見ると、笑顔で話をしている伊波の頬は寒さによって赤らんでいる。もっとも、小鳥遊の顔もそうであるのだろうが、いつも殴られているし怪力であるとはいえ女性が寒がっているのを黙って見るのもしのびなく・・・

「・・・まだ距離ありますし、コンビニで少し休みましょうか」

 小鳥遊がそう言うと、伊波は「へ?」と少し間抜けな声を出すが、手を振って、

「大丈夫だよ? あ、でも小鳥遊君が寒いなら全然・・・」

「いや、伊波さんが寒そうだったんで」

 小鳥遊がさらっとそう答えると、伊波は顔を更に紅くしてそのまま硬直した。
 不思議に思い小鳥遊が何か尋ねようとすると、伊波は少し俯いて。

「じゃ、じゃあ温かい飲み物でも買っていこうか」

 と少し慌てているような様子で答えた。
 小鳥遊は少し考えたが、

「じゃあ、寄りましょう」

 笑顔でそう答えた。



「じゃあ、ここで休みますか」

 片手にコンビニのビニール袋をぶら下げた小鳥遊が、無人の公園の入口で伊波にそう言った。
 公園には幾つかの遊具が置いてある他、ベンチが何組か用意されていて、その傍には外灯も立っているため明るい。
 寒いことには変わりないが、先ほどよりかは風が弱まっていて、どうしようもなく寒いということはなかった。

「うん」

 伊波は頷いて、公園の中へと入っていった。
 小鳥遊もすぐ後を続き、伊波が適当に選んで座ったベンチの端・・・しっかりと距離を空けるため、に座った。

 小鳥遊はビニール袋から、自分用に買った缶コーヒーと肉まんを取り出して、それからビニール袋を伊波に渡す。
 手が触れてしまうと伊波が暴走する恐れがあるため、ゆっくりとベンチの真ん中に袋を置いて、それを伊波が取り、中に入っていたあんまんとペットボトルに入ったホットレモンティーを取り出した。

「じゃあ、いただきます」

 伊波はそう言って、あんまんの袋を開けて口に入れた。熱々のあんまんからは湯気が立ち昇り、伊波は一口食べると熱さで口元を抑えた。
 その様子を微笑ましく見てから、小鳥遊も肉まんを口にほお張った。
 しかし、想像以上に熱く、「あちっ」と小さな声を漏らした。
 その声を聞いて、伊波がくすっと微笑んだ。
 小鳥遊は急に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にしながらコーヒーを一口飲んだ。
 伊波もペットボトルのふたを開き、ほかほかのレモンティーを口に注ぎ込む。

「あったかーい」

 伊波がそう言うと、小鳥遊も大きく頷いた。

「普段からコンビニとか寄るんですか?」

「そこまでは使わないなあ。たまに食材を買いには来るけど、シフト移動が激しくて店員が男か女か分からないことが多いし・・・」

 小鳥遊は、そうですね、と答えた。
 男性恐怖症である伊波にとって、店員の性別は忘れてはいけない大切な事項だ。男であった場合、伊波はガム一つ買うことはできないだろう。
 先ほどの店は女性が店員だったため大きな問題は起きなかったが、普段の伊波の生活を想像すると、小鳥遊はやはり同情を覚える。

「たまにはこういうのもいいでしょう?」

 肉まんを口に持って行きながら、小鳥遊はそう尋ねた。
 伊波は笑顔を浮かべ、

「うん!」

 明るくそう答え、あんまんを口に運んだ。


 気付けば、半分ほど欠けた月が空高く昇っており、その青白い月光が二人を照らしている。
 外灯と月光の二つの明かりによって、二人の影が色濃く地面に映し出される。

 やや頬を赤らめながら食事をする伊波の顔をもう一度見て、小鳥遊は改めて感じた。



 こういう夜も、いいものだ







 あとがき

 なんかね。のんびりとした雰囲気を目指して書きました。
 小鳥遊は気遣いができる子かどうか分かりませんでしたけど。伊波はあんまんは食わないと思いますけど。俺はコンポタが好きです(聞いてない
 短いですけどのんびりとした雰囲気が書けてやや満足です。
 誤字などがありましたらばしばし報告をお願いします!

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